概要
始めに
今日は風間『ホラー小説大全』についてレビューを書いていきます。
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目次
第1部 西欧ホラー小説小史
第2部 近代が生んだ三大モンスター
第3部 スティーヴン・キングの影の下に
第4部 サイコとエロ・グロ・スプラッタ
第5部 究極のモダンホラー・ベスト100
感傷小説、ロマン主義、ゴシック小説
この著作は第一部でホラー小説の淵源となっている感傷小説、ロマン主義文学、ゴシック文学についてその歴史的展開を辿っています。ざっくりした小史ではありますが、日本語で読めるジャンル史も少ない中、コンパクトで読みやすくなかなか有難い著作です。
テーマ批評(フランケンシュタイン、吸血鬼、人狼)
第二部はモンスター(フランケンシュタイン、吸血鬼、人狼)のテーマ批評で、メアリー=シェリーの生い立ちなど、モンスターの表象の背景知識、その象徴的意味合いについてが書かれています。日本語で読める文献の中ではなかなか手際よくまとめています。
後半は現代ホラーの概観とブックガイド
後半はモダンホラーの概観とブックガイドになっています。ホラー初心者で読みたいものを探している人にはおすすめです。
西洋中心の文学史
もっぱらこれは西洋におけるホラー小説の小史であって、国内のファンタジー、ホラー小説の歴史的展望は他の文献に当たらなくてはなりません。
関連書籍、関連おすすめ書籍
・戸田山和久『恐怖の哲学 ホラーで人間を読む』(NHK出版.2016):恐怖やホラーに対する分析美学。
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