倫理,哲学

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脱構築とは何か。その課題とエスノメソドロジーへの解消

コンテンツ脱構築とエスノメソドロジー 「脱構築」と「エスノメソドロジー」は、いずれも20世紀後半において、それ以前の実証主義的・構造主義的な思考を根底から問い直そうとした知的運動です。両者の出発点には、社会や意味の秩序を「既成のもの」として...
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動物と時間。動物と時間的なパターンの処理

コンテンツ動物の時間人間という動物を特徴づけるものは、空間的な知覚や手先の器用さよりも、むしろ時間的なパターンの処理能力にあります。多くの動物が空間的認知や運動的学習に優れているのに対し、人間は時間の流れを抽象化し、記号化し、再構成する能力...
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時間は存在しないのか。時間論の現在

コンテンツ古代、中世、近代の関係主義「時間は存在するのか」という問いは、形而上学における最も根本的な問題のひとつです。しかしこの問いが意味する「存在」とは何か、また「時間」が何を指すのかによって、答えは大きく異なります。古代以来、哲学者たち...
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不可知論者としてのダーウィン。唯物論ではない?

コンテンツエコロジーとダーウィン ダーウィンって唯物論者というより不可知論者で、もともとケンブリッジで神学勉強してたし、信仰自体は篤く無かったけど超越論的なものへの確信は一貫してて、自然選択も単なる物理的な自然法則以上のもので、自然に不可知...
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マクダウェルとセラーズの遺産。カントとの関係

コンテンツセラーズの与件の神話マクダウェルの議論は、ウィルフリド=セラーズの影響のもとにあります。 セラーズは経験論の根本的前提である「感覚的与件」が知識の基礎を構成するという発想を「与件の神話」として批判しました。 セラーズによれば、経験...
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人間という計算機の固有性と、ミーム論、スペルベルなどの疫学的関心の由縁

コンテンツ人間とチンパンジーの比較 チンパンジーと人間は、計算機にたとえるとCPUのスペック自体はそれほど変わらないです。 人間が固有の高度な思考や演算を行えるのは、言語に特化した「計算モジュール」を備えていること、そしてその言語を基盤とす...
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素朴実在論とはなにか。セラーズの批判。パトナムの素朴実在論

コンテンツ素朴実在論とは「素朴実在論」という語は、文脈によってまったく異なる哲学的立場を指示しうる多義的な概念です。その最初の典型的用法は、セラーズが「与件の神話」を批判した際に問題にしたような、認識論的素朴実在論です。 この立場では、世界...
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カントの意義。経験主義と合理主義の統合とは

コンテンツ経験主義と合理主義の統合?カントはしばしば「経験論と合理主義の統合者」と説明されるものの、その統合は単なる折衷ではなく、合理主義の枠内に経験論的要素を内在化するという独自の構造をもっています。 カントにとって、われわれの知識が経験...
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「テクストに外部はない」とは。テクスト論との関係

コンテンツテクストとは デリダの有名な命題「テクストに外部はない」は、しばしばテクスト論的反意図主義のスローガンとして誤読されてきましたがそうではありません。 デリダの言う「テクスト」は決して「書かれた言語」に限定されません。それはむしろ、...
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「語りえぬものについては沈黙しなければならない」とはどういうことか

コンテンツ語りえぬもの ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』における最終命題「語り得ぬことについては沈黙しなければならない」は、誤解されやすい表現です。この命題は前期ウィトゲンシュタインが展開した言語と世界の同型性理論の文脈に位置づけられ...

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