学究

心理学

行動主義の現在と機能主義との接近。行動主義はこころの中を否定する?

コンテンツ方法論としての行動主義 セラーズ以降の心の哲学では、機能主義と行動主義は対立理論というより、むしろ結合可能で相補的な分析枠組みとして用いられてきたため、「行動主義は心的状態そのものを否定するが、機能主義は心的状態を機能的状態と同一...
政治,国際関係論

ベネズエラの苦境と介入の困難さを解説。トランプの介入はうまくいかない?

コンテンツマドゥロの動き マドゥロが内通者だったとはあまり思えないが、かといって今回の拘束が彼にとって決定的に不利だったとも言い切れません。ベネズエラ軍は以前から政治的忠誠というよりも自己保存と利権均衡で動いており、いざという局面で本気で体...
芸術,美学

意図の美学と文学批評。反意図主義的ムーブメント

コンテンツノエル=キャロルの制限付き意図主義ノエル=キャロル以降の制限付き意図主義とかは規範性のなかでの合理的意図によって解釈を制約するし、アートワールド論もそれが可能になる制度論を記述しています。 ノエル=キャロル以降の制限付き意図主義は...
倫理,哲学

マッキーの錯誤理論について解説。その歴史的意味と限界について

コンテンツ錯誤理論錯誤理論でマッキーがやろうとしたのは、単なる道徳懐疑論ではなく、むしろ当時の主流だった意味論・形而上学・自然主義の三者を同時に満たすための高度な調停でした。道徳言明は表面的には明らかに事実記述的で、推論にも量化にも条件文に...
芸術,美学

ウォルトンのごっこ説とは。その制度論と規約主義の射程を解説。

コンテンツごっこ説ウォルトンのごっこ説は、虚構をめぐる実践を「何が表象されているか」ではなく、「どのような行為が行われているか」という水準で捉え直した点で、きわめて洗練された虚構理論です。とりわけ、フィクションを信念の欠如や偽信念として処理...
倫理,哲学

昆虫に感情はないのか?心はないけど感情はある?

コンテンツないのは心?漫画などで冷酷な悪人を「感情がない昆虫のようだ」と形容することがあるものの、この比喩は生物学的にも認知科学的にも不正確です。昆虫は情動が欠如しているどころか、ほとんどの行動がシステム1的な情動反応によって直接駆動されて...
芸術,美学

信頼できない語り手とは。ブースからナラトロジーへ。

コンテンツブースの議論ブースの「信頼できない語り手」 という語は倫理的で修辞的な語であって、語りの焦点化や情報量の制約を技術的に扱うための道具ではありませんでした。だからこそ、ブース自身が語り手の態度や価値観のズレを「信頼できない」と名指す...
倫理,哲学

ツインアース仮説とスワンマンの外在主義。その論証としての瑕疵

コンテンツ双子地球説の問題 双子地球仮説は、どこから突っ込んでも論証としての体裁をなしていないようなものです。 まず何より、この思考実験は極端な形而上学的負荷を要求しており、現実世界の物理法則・文化史・生物進化・言語習慣といった膨大な因果連...
倫理,哲学

可能世界論とその限界。クリプキのそれから確率論へ

コンテンツ可能世界論の限界可能世界意味論は、20世紀後半の形式的様相論を大きく発展させたものの、その方法論的前提は今日の観点からすると重大な欠陥を抱えています。最大の問題は、可能世界という概念が離散的で粗い理想化に依存しており、モダリティの...
倫理,哲学

ビデオゲームの美学。意味論のすり合わせのなかで起こる再現

コンテンツビデオゲームの意味論 ビデオゲームは行為のシュミレーションとインタラクティブなフィクション性のハイブリッドな制度としての芸術で、内容は「メカニクス/フィクション × 統語論/意味論」の4層モデルで理解できるけど、各層はそれぞれ異な...