倫理,哲学

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デカルトはそんなことを言ってない?コギトと神の存在証明。心の哲学

コンテンツコギト コギト(我思う、故に我あり)は、『方法序説』や『省察』で展開された有名なテーゼです。 デカルトはまず、あらゆる信念を疑う「方法的懐疑」によって出発します。感覚は誤るかもしれないし、数学的真理ですら「悪しき霊」にだまされてい...
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言語ゲーム論について簡単に解説。真理論の射程。セラーズ派との関係。

コンテンツ言語ゲーム論の背景 「言語ゲーム論」は後期ウィトゲンシュタインの哲学で中心的な概念です。とくに『哲学探究』において展開されます。 前期ウィトゲンシュタインは『論理哲学論考』で「世界=事実」「言語=世界を写しとる論理的像」と考えまし...
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セラーズ右派と左派のスタンスまとめ。ブランダム、マクダウェル、デネット、ミリカン

コンテンツセラーズについて セラーズは、与えられの神話批判をしました。知識や意味は「純粋に与えられる経験的データ」から出発できないのです。すべての知識・経験は「概念的枠組み=規範的言語実践」によって位置づけられ、理解や知識はすでに「理由の空...
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ロールズの正義論とサンデルの対立について。

コンテンツロールズの正義論 ロールズは「自由で平等な市民が共に生きる社会で、社会制度はどうあるべきか?」を問い、これに対する答えとして「正義としての公正 (justice as fairness)」という理論を提示しました。 有名な思考実験...
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ミルの加害原理と幸福論の問題点。選好功利主義の可能性

コンテンツミルの加害原理とメリット ミルの自由論における加害原理は、「文明社会の一員に対して、彼の意志に反して権力を行使してよい唯一の目的は、他者への害悪を防ぐことにある」という原理。つまり、他人に害を与えない限り、個人の行為は最大限自由に...
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科学的実在論とは何か。その課題と展望

コンテンツ科学的実在論とは何か 科学的実在論のスタンスは戸田山の知識テーゼ、独立性テーゼなどによって説明されます。 独立性テーゼとは、世界は人間の認識・理論・言語・社会的構築から独立して存在する、というものです。電子や惑星の運動は、私たちが...
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意識のハードプロブレムとはなにか。デネットの応答

コンテンツハード・プロブレムとは 意識のハードプロブレムは、チャーマーズの唱えた概念です。 まずイージー=プロブレムとは脳の情報処理や認知機能、注意、行動制御などのメカニズムを科学的に説明する問題です。そしてこれは神経科学や認知科学で段階的...
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プラトンの現代真理論。ゲディア問題&JTB説、科学的実在論との関連

コンテンツゲディア問題とは ゲティア問題とは、1963年、アメリカの哲学者 エドマンド・ゲティア が論文 Is Justified True Belief Knowledge? で提示した問題です。それまで標準的だった「知識=正当化された真...
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寛容のパラドックスとは。ポパー、ロールズ、マルクーゼの視座

コンテンツポパーの寛容のパラドックスとは ポパーは『開かれた社会とその敵』で、寛容には「限界」があると述べました。"無制限の寛容は、ついには寛容そのものの消滅を招く"、つまり、社会が不寛容な思想や運動を無制限に許すと、彼らが力を持ち、寛容な...
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カントの真理論から、ウィトゲンシュタイン、クリプキ、パトナム的規約による真理へ。意味論、真理論

コンテンツカントの真理論。アプリオリ アリストテレス以降の伝統的定義は「真理とは、知性と対象の一致である」、です。 カントも『純粋理性批判』でこの定義に触れます。しかし「思考が対象と一致しているか」を直接比較することはできません。というのも...